商品の広告媒体化

サントリーにみる価格競争への新たな試み

 節税効果により145円の安い発泡酒がビール市場に登場してはや
7年余になるが、プレゼント競争は遂に価格競争に突入した。期間
限定で135円にしたアサヒの「本生」に対し、キリンは、テレビ広
告をや め缶を1色刷りにするなど、コストを徹底的に削減して135
円の「極生」 を出した。サッポロも追随して135円の「きりっと」
を出す。

 ところが、サントリーは、缶にユニクロの広告を入れ、128円の
発泡酒を6月に出すという。第2弾以降、音楽や映画関係の広告も
交渉中とか。仮称「アド生」。キリンも「なかなかやるな」と思っ
ていたが、 サントリーには恐れ入った。そう言えば、ビール市場
に発泡酒を持ち 込んだのもサントリーであった。

 商品の容器を他社の広告媒体にする手法は、ほとんど例がないだ
けにユニークだ。時節柄、スポンサーを見つけられるか、商品のイ
メージに合うかなど難しい問題はある。しかし、広告費を値下げの
原資にする斬新な発想には、話題づくりといった点も含め、学ぶ点
が あるのではないか。

 多少ニュアンスは異なるが、古くはエコーはがきという前例があ
り、 いまも健在だ。意外にまだまだ応用が効く分野はありそうだ。
広告媒体として商品数がそれ相応に多いことが前提だが、たとえば、

お菓子にゲームソフトの広告、ノートの表紙回りにきれいなイメー
ジ広告、ティッシュの箱にリフォーム・合鍵屋・トイレの110番な
どの広告、さらに、プリペイドカードにプレミアム原資として広告
を載せるのもありかもしれない。

 もちろん、結局PRツールやノベリティにしかならない場合もあ
ろうが、変化の激しい時だからこそ、従来の発想にとらわれない試
みが活きてくる時代だ。サントリーに続く世間を驚かす手法を考え
出した いものである。